YomiDr 11回目は『病は気から...未病対策は5つの「しこう」から』がい以下のサイトに掲載されております。
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=103574
第10回目『肩こりに効く「脇締め体操」』は以下の文章です。
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=103358&from=popin
肩こりは、日本人の多くが悩まされている病気の1つです。特に女性に多くみられ、平成25年の国民生活基礎調査によると、8人に1人に肩こりの症状があるとされています
(
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa13/dl/04.pdf)。
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イラスト kasimo
高血圧がその原因と考えられていた時期もありましたが、低血圧の方にも肩こりは多くいます。現在では、同じ姿勢を取り続けること、眼精疲労、運動不足(筋力低下)、ストレスが原因として挙げられています。
今は特に、街中でも良くみられる、スマホをやっている時の姿勢が、この肩こりを作り、増やし、悪化させていることは間違いありません。
頭はかなり重量があり、前傾姿勢になっていると、肩から首の後ろ側の部分にある筋肉(僧帽筋)で引っ張る形になります。
これはシーソーと同じです。体重の軽い人は中心から遠くに座ってもらってバランスを取りますね。頭が体の中心より前方に出れば出るだけ、距離が長くなるので、僧帽筋への負担が増えていくのです。
頭を背骨の真上に来るように姿勢を矯正することで、この負担がかなり軽くなります。
そこで、下のイラストにある「脇締め体操」をお勧めしています。30分に1回ぐらい取っていただくことで、この首から肩にかけての負担が軽減します。
両手を後ろに回し、反対の手の肘を持って、脇を締めるようにしましょう(この際、おなかを引っ込めると、お腹(なか)のダイエットにも役に立ちます。肛門の周囲の筋肉を収縮させると、笑ったり、咳(せき)やくしゃみをしたりした際の尿漏れ予防にもなります)。
イラスト kasimo
身体が硬くて、手が後ろに回りにくい人や、肩の関節が痛くなる人は、手を背中側に回して、脇に物を挟む感じで、脇を締めるだけでよいです。その際には、肩を開いて胸を張ること、顎(あご)を少し引き気味にすることを忘れないでください。
また、寝るときに、首を圧迫して寝ると気持ちよいため、高い枕になりがちなのですが、高い枕だと、首の周りの筋肉を引っ張ってしまうことになり、寝ている間の筋肉の緊張が取れにくくなるため、肩こりの改善にならず、肩こりが持続する原因の一つにもなります。
少し高さが足りないかな? といった高さが最もいいと思います。寝返りを打つつもりで体を横向きにする際に、スムーズに体が動かせる枕の高さに調節してみてください(高すぎたり、低すぎたりした際には、寝返りを打つ際に反動を使います)。