2013年3月25日 横浜ベイシェラトンホテル&タワーズ
演題「慢性腎臓病を合併した高血圧に対する降圧治療戦略と併用療法の意義〜蛋白減少とGFR維持のどちらを優先するか〜」
演者:横浜市立大学大学院医学研究科 病態制御内科学准教授 田村功一先生
内容「Kidney Disease Improving Global Outcomes KDIGOからの提唱があり、日本においても慢性腎臓病CKDのガイドラインが作成され、その改訂がなされた。高血圧学会と少しスタンスが異なることもあり、整合性を進める作業も行われているが、新しい臨床研究のエビデンスが少ないのが現状である。腎機能が保たれている症例においては、蛋白尿の減少が予後に影響するが、ある程度腎機能が悪い症例においては、GFRの低下も予後にかなり影響すると考えられる。血圧のコントロールがとにかく大事であることには変わりなく、その上に、糸球体内圧が下がるタイプのN型のカルシウム拮抗薬の投与が望ましい。近々、ARBとの合剤が発売されるとこのことなので期待している。」