2013年3月11日 ホテルキャメロットジャパン
演題「NSAIDの消化管障害の現状」
演者:横浜船員保険病院消化器内科部長 内藤実先生
内容「リウマチ疾患や心疾患に対して痛み止め、抗血小板剤としてNSAIDの長期投与が行われているが、これらNSAIDの副作用として消化管障害がある。内視鏡検査を行って確認したところ、内視鏡的に胃に所見がある人の半分近く自覚症状がない状況があり、胃潰瘍があっても4割近くの人に症状がないことがわかっている。従って、長期にNSAIDを飲んでもらうときには、胃腸障害の少ないセレコックスやハイペンといった薬剤を選択するか、プロトンポンプインヒビターの併用が必要となる。急性の海洋からの動脈性出血の場合、血液検査でまだ貧血が出ていない状況で、ふらつきを主訴として来院することもあり、血圧の低下や、頻脈といった所見にも注意が必要である。」