認知症治療:スウェーデン方式の実践 高橋正彦先生
2013-02-21 09:04
川村内科診療所
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2013年2月19日 横浜市健康福祉総合センター
演題「進化する認知症医療〜スウェーデン方式の日本での実践〜」
演者:大倉山記念病院精神科物忘れ外来部長 高橋正彦先生
内容「スウェーデンでは子供が成人になると別の家に住むようになり、高齢者の介護は子供が見るのではなく、社会全体が見る者との認識が国民にある点が日本と異なる。障害の考え方も、個人の機能が低下している状態という認識ではなく、その人が何かをする際に、ほかの人に比べてハンディがある状態を障害と考える点が異なっており、そのハンディを社会が改善するために取り組むという姿勢が基本である。認知症の周辺症状に対する治療の基本的な考え方も、薬物で対応するというものではなく、その患者さんの感情の問題点をみんなで取り除いていこうとする方向で対応している。喪失体験がきっかけになると考えられている『物盗られ妄想』にたいしては、デイサービスの導入により、その人とあらたな人間関係を作ったり、新しい役割分担をしてもらったりすることにより、喪失体験から脱却するような対応をしている。また、介護者に対して抱く見捨てられるかもしれないという不安が増悪させる『嫉妬妄想』に対しては、介護者と患者さんの心理的距離を近づける工夫:たとえば、夜寝るときに布団をくっつけて寝る、といった行為で改善する方がかなりいる。施設においても8人ほどを一つの単位として、ケア・キュアを行っていくことが大切であるが、そういった施設がないので、そういった施設を増やし運営していくことが、これからの日本の認知症医療の課題の一つである。」
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