2013年2月28日 ホテルモリノ新百合ヶ丘
演題「これからの糖尿病患者の動脈硬化進展抑制について」
演者:昭和大学医学部内科学講座糖尿病・代謝・内分泌学部門教授 平野勉先生
内容「糖尿病患者の動脈硬化巣進展・心筋梗塞発症のリスク因子の強さとしては、血糖の管理よりも中性脂肪の値が強い寄与因子となっている。その理由の一つに、中性脂肪高値が、LDLの粒子サイズと負の相関があることが挙げられる。つまり、中性脂肪が高値になると、より動脈硬化惹起性の粒子径の小さなLDLが増加するのである。LDLサイズの小さいものはコレステロールの含有量が少ないため、見かけ上LDLコレステロール値は、あまり変化しない。従って、虚血性心疾患の危険度をみていくには、LDL粒子径とLDLの粒子数を見ていく必要がある。これらのパラメーターとして有効なものがそれぞれ、総コレステロール値からHDLコレステロール値を引いたnonHDL-CとLDL粒子の構成蛋白であるApoBの値である。」