花粉症
歴史:19世紀初めごろイギリスで牧草を刈り取り、乾燥させるためのサイロに運び込むときに、鼻からノドにかけて焼けつくような痛みとかゆみ、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、涙が止まらなくなり、熱っぽくなる症状が一部の農民に認めらました。
イギリスの学者ボストークが枯草熱(こそうねつ:Hay Fever)として初めて医学的に報告し、イギリスの学者ブラックレーが「枯草熱がイネ科植物の花粉に起因している」ことを明らかにしてから、花粉症と呼ばれるようになりました。
日本においては、1961年にブタクサの報告があり、1964年にはスギ花粉症21例の報告がなされ、その後次々と様々な花粉症が報告されるようになりました。
機序:
花粉が鼻や目の粘膜に付着し、花粉から遊離した蛋白や糖蛋白質が人の免疫担当細胞により異物と認識されて、抗原特異的な抗体が産生(免疫記憶)されます。その抗体が肥満細胞の表面に配置された後に、抗原が結合して、肥満細胞内にあるヒスタミン、ロイコトリエン、トロンボキサンなどのケミカルメディエーターが肥満細胞から放出され症状が出ます。症状は、くしゃみ、鼻水、鼻閉といった主にヒスタミンの作用による即時相反応と6〜8時間後に再度生じる好酸球などの炎症性細胞によって引き起こされる鼻閉の遅発相反応があります。
くしゃみで抗原を吹き飛ばし、鼻水や涙で洗い流し、鼻づまりで中に入れないための生体防御の反応なのですが、過剰に反応するために、多くの人を悩ますことになっています。
対応策:
花粉を身体につけない:大きめのメガネをかけ、隙間ができにくいマスクをする。
ポレノン、イオンブロック
ポレノンはジャムなどに含まれているベタベタした粘度の高い多糖類で、花粉をどんどん吸着して集めることにより症状を出にくくします。鮭の白子から抽出されたマイナス荷電を帯びた核酸DNAがプラスの花粉を集めます。
https://bodytrouble.jp/pollenallergy/airmask-pollenon-review/
イオンブロックは、プラスイオンポリマーでプラスイオンの花粉を反発し、陰イオンを吸着して吸入を抑えます。酸化チタンが吸着したアレル物質の活動を抑えるそうです。
http://www.fumakilla.co.jp/products/athome/kafun/-160-2.html
家の中に入れない:
外出時には、花粉が付きにくい生地の服を着るようにしましょう。帰宅時に玄関ドアから少し離れたところで服や鞄をはたき、髪の毛を払い花粉を落としましょう。コートなどは玄関に置き、リビングに持ち込まないようにしましょう。空気清浄器も玄関に設置したほうが、花粉の持ち込みのブロック効果は高くなります。
可能であれば、帰宅後すぐにシャワーを阿部いて花粉を落としたいものですね。
家の中に持ち込んでしまった花粉は蓄積されてしまうので、掃除が大切になりますが、細かい花粉は掃除の際に舞い上がり、ゆっくち落ちてくるので、掃除機で吸いきれないことも多く、花粉の飛散の少ない早朝や深夜に窓を開けて、換気し室外に吹き飛ばすことができるとよいでしょう。寒い時期はヒトの移動が少ない15時から16時に換気するのがおすすめです。
https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/manual/2_chpt2.pdf
鼻閉対策
寝ているときに鼻詰まりがあると、口呼吸となり、喉が乾燥して痛みます。
マスクをして寝ることをお勧めします。マスクが息苦しい方や、寝ている間にマスクが外れてしまう方は、幅広のネックウォーマーがおすすめです。寝ているときに鼻まで覆えるとかなり口やノドの乾燥が防げます。
https://wowma.jp/item/178288677
しかし鼻づまりがあると寝苦しいので、その対策ですが、点鼻薬もありますが、血管を収縮させるタイプの薬だと長期使いことにより、鼻の粘膜の腫れがひどくなることが多々あり、長期使用はあまりお勧めではありません。
鼻閉に効果がある
ツボがあります。
睛明(せいめい):鼻の付け根の両わき
迎香(げいこう):小鼻の左右のふくらみのわき
外鼻(がいび)耳の穴の手前にある小さなふくらみの中央、顔寄り。
内鼻(ないび)外鼻の裏側のやや下。
腎上腺(じんじょうせん):外鼻の斜め下。
内分泌(ないぶんぴ):耳の穴の下の切れ込みの内側
http://www.sawai.co.jp/kenko-suishinka/tsubo/201402.html
効果はヒトによりいろいろだと思いますがぜひ試してみてください。
川村式鼻閉対策
自分はツボについてはあまり詳しくありませんが、自分の鼻閉を取るために以下の方法を良く使っています。鼻が個体や液体で詰まっているのではなく、鼻粘膜の腫脹(はれ)で詰まっているときには、ほとんどの場合即効性で効果があります。
小鼻の少し上の横の部分で、圧迫するとすごく痛い場所が見つかるはずです。少しずつずらしながらどこが痛いかを探してください。痛い場所が見つかったらそこを痛みが強くなる程度の強さで押しながら鼻で息をしようと努力してください。数回の呼吸で鼻の通りがよくなってきます。ぜひ試してみてください。