2018年4月24日
演題「横浜市児童生徒腎疾患検診」
演者:横浜市学校腎臓検診判定委員会委員長 藤原芳人 先生
場所:横浜市救急医療センター
内容及び補足「
学校集団検尿について
昭和48年から検尿が学校保健法で義務化され45年が経過
無症状のうちに進行する慢性の腎疾患を早期に発見し、予後の改善を目的にしている
各自治体で検尿実施後の事後措置はさまざまである
横浜市の検尿事後措置
横浜市の学校検尿は1974年から奇数学年のみ蛋白一法で開始
1985年からは現行の事後措置が構築
一時検尿、二次検尿そして指定医療機関での三次精密検査まで公費
指定医療機関は市内の10か所から現在15施設に増加
横浜市学校保健会から委託を受け、医師会学校医部会が腎臓病検診判定委員会を開催して暫定診断と生活管理区分を決定
対照は横浜市立ン小中学校、高等学校の児童、生徒
平成27年度の成績
268,513人の対象者で、2次検尿での要請は緊急連絡を含め、要受診となったのは382人(0.15%)で、軽微尿検査陽性者は286人(0.1%)
軽微尿検査陽性者は様観察として尿検査を委員長中心に三回開催→讃辞の対象者9名
391名(0.15%)が三次検査の対象。三次検診の受診率は245人6割であった
すでに医療機関での管理中の44名を除くと最終的に新規の対象者は201名であった
平成28年2月25日の最終回に新規27名を検査
45%が血尿群で、次いで腎炎群、無症候性蛋白尿、尿路感染症、体位性蛋白尿であった。
神奈川県立こども医療センターで生じ腎不全38例の内訳を見てみると、半数以上が尿路系の先天異常である。尿路系の先天異常の尿所見は希釈尿以外の所見は乏しく、腎炎のスクリーニングでは発見が困難である点が問題点である。
早期発見には腎エコーが有用であるが、コストとマンパワーの問題があり、実施している自治体はごく少数である。