2013年6月26日 けいゆう病院
演題「透明フードにて、大型カッター刃を摘出できた一症例」
演者:けいゆう病院消化器内科 水城啓先生
内容及び補足(含質疑応答)「包丁の代わりに大型カッターで料理をし、食後に胃の痛みを自覚した。その際料理に使ったカッターの刃がなくなっていることに気づいた。レントゲンで胃と小腸大腸にカッターの刃と思われる陰影が三か所認められ、透明―フードを付けた内視鏡を行い、監視でカッターの刃を把持し透明フード内にカッターの刃を仕舞い込んで、取り出すことができた。腸のカッター刃は、何ら自覚症状もなく、経過観察時のレントゲンにて消失が確認され、便とともに排出された。消化管遺物で問題となるもののうち、食道上部の生理的狭窄部で引っかかるものの代表としては、薬のプラスチックにアルミがついている
PTP包装http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20100915_1.htmlがある。
中・下部食道では食物が、胃内容物では、義歯が問題となることが少なくない。いずれも工夫をした内視鏡で取り除くことができるようである。十二指腸を超えたものに関しては、不思議と腸を傷つけることなく排出されて折り、本症例のカッター刃や針などを飲み込んだ後、レントゲンで経過を見ていると消失する例がほとんどである。一例、歯医者さんでドリルの先端を飲み込んだ人がいて、盲腸にドリルの先端がとどまり、大腸鏡で取り出した症例があった。」